このたび、岩波ブックレット『新版 核兵器を禁止する』が出版されました。これは2014年に出した旧版『核兵器を禁止する』に基づきながら、核兵器禁止条約の成立と核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)のノーベル平和賞受賞について加筆するとともに、古いデータを更新して編集したものです。核兵器の非人道性から禁止条約までの概要と今後の課題について…
2017年も残すところわずかとなりました。核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)へのノーベル平和賞の授賞が発表されて以来、本当に多くの方々からお祝いや激励のメッセージをいただきました。おかげさまで、12月10日の授賞式ならびに前後約一週間にわたる関連行事を無事終えることができました。
これまで多くの方々にご支援をいただきました…
被団協新聞の2月号に寄せた連載コラム(非核水夫の海上通信)を紹介します。
米国の核実験再開準備
米国が核爆発実験を再開するために必要な期間を大幅に短縮する方針であることが報じられた。冷戦時代に1000回以上の核実験を行った米国は、1992年以降核実験を停止している。だが96年の包括的核実験禁止条約(CTBT)には未批准だ。将…
2月7日(水)、参議院の「国際経済・外交に関する調査会」で、参考人として意見陳述することになりました。議題は「アジア太平洋における平和の実現、地域協力及び日本外交の在り方」のうち「国境を越える諸問題の現状と解決に向けた課題(国際平和実現への取組)」についてです。核軍縮・不拡散について意見陳述を求められているので、核兵器禁止条約の意義と…
このたび、『マンガ入門 殺人ロボットがやってくる!?──軍事ドローンからロボット兵器まで』(川崎 哲+畠山澄子[著]新名昭彦[漫画]/合同出版刊)を刊行いたしました。ロボット兵器に関する日本で初の一般向け入門書になると思います。
この本では、急速に自動化・自律化が進む軍事ドローンやロボット兵器の問題を、マンガという形で分か…
なぜICANは核保有国よりも非核保有国である日本に核兵器禁止条約への参加を強く求めているのかとの疑問が上がっています。このことについて、ツイッター上で述べたことをここにまとめます。皆さんに考えていただきたいと思います。まず、ICANはノーベル平和賞受賞講演で9つの核保有国を名指しして強く批判していることを指摘しておきます。その上で…
被団協新聞の2018年1月号に寄せた連載コラム(非核水夫の海上通信)を紹介します。
核抑止論の嘘
現に核が存在する以上、核を禁止することではなく核を抑止することこそが現実的だとの主張は根強い。
だが相手の核には核で備える必要があるというなら、あらゆる国が核を持ち始めることを防げまい。実際、米国の1万発近い核は北朝鮮の核開…
核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)のノーベル平和賞受賞をきっかけに核兵器禁止条約について知ったという方、また関心を持ち始めたという方も多いと思います。そんな方々のために、核兵器禁止条約の背景、内容、意義について、わかりやすく解説した読み物をいくつかご紹介します。個別の報道記事はたくさんあるのですが、ここでは、少しまとまった読み…
明けましておめでとうございます。昨年は、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)のノーベル平和賞受賞にあたりたくさんの祝辞をいただきました。改めて御礼申し上げます。この機運をさらに高めて、核兵器の「禁止」から「廃絶」に向かう確かな流れを作る一年にしてまいりたいと思います。(上の写真は、先月オスロのノーベル平和賞授賞式の記念パレードに…
被団協新聞の2017年12月号に寄せた連載コラム(非核水夫の海上通信)を紹介します。
核兵器禁止条約・被害者援助
核兵器禁止条約は第6条で、核兵器の使用・実験で被害を受けた人々に医療的、社会的、経済的援助を行う義務を締約国に課している。また、核兵器の使用・実験に関連する活動で汚染された環境を回復する義務も課している。人道・人…
以下の通り、ノーベル平和賞授賞式に先立つ東京での記者会見のお知らせを致します。
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来る12月10日、ノルウェー・オスロ市にてノーベル平和賞授賞式が行われます。広島・長崎の被爆者3名とともに、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)国際運営委員の川崎哲が出席します。
また、授賞式とは別に行われる関連イベントに参加…
被団協新聞の2017年11月号に寄せた連載コラム(非核水夫の海上通信)を紹介します。
禁止条約・廃棄と検証
核兵器禁止条約は、核保有国が核を放棄する道筋を定めている。締約国は核兵器を保有しているか申告し(第2条)、核兵器をかつて保有していた国または現に保有している国は廃棄、検証を行う(第4条)。「廃棄した後で条約に入る」か「…
核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)のノーベル平和賞受賞に伴い、核兵器禁止条約や核兵器問題全般について関心が高まっているのはありがたいことです。国連総会で行われている核兵器廃絶決議をめぐる議論についても、例年になく大きな扱いで新聞やテレビが取り上げてくれています。私自身も取材を受けることがとても増えました。一つ一つの話題をこのブ…
被団協新聞の2017年10月号に寄せた連載コラム(非核水夫の海上通信)を紹介します。
核兵器禁止条約・第1条
核兵器禁止条約は第1条で、禁止事項を定めている。(a)核兵器の開発、実験、生産、製造、取得、保有、貯蔵。「実験」は核爆発実験に限らず未臨界実験なども含まれると解される。(b,c)核兵器とその管理の移譲と受領。(d)使…
明日(10月11日)午後3時から東京の日本外国特派員協会にて、ICANのノーベル平和賞受賞を受けた記者会見
を行います。日本被団協の田中熙巳代表委員、木戸季市事務局長も出席します。詳細・登録方法は以下のリンクの通りです。どうぞよろしくお願いします。
http://www.fccj.or.jp/events-calendar/p…
このたびは核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)がノーベル平和賞を受賞したことに伴い、多くの皆さまから祝福の言葉をちょうだいしました。感謝申し上げます。私はピースボートの被爆証言活動のためにレイキャビク(アイスランド)~ニューヨーク(米国)で乗船する予定にしておりましたが、急きょ予定を変更し、昨日のレイキャビクのプログラムを終え、一時…
核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)がノーベル平和賞を受賞したことにあたり、多くの方々から祝福のメッセージをいただいています。お一人お一人に返事ができず申し訳ありません。あたたかいお言葉に心より感謝いたします。
私は今アイスランドに向かう飛行機の中です。ピースボートの「おりづるプロジェクト」で、長崎の被爆者・木村徳子さん…
北朝鮮の核実験やミサイル発射演習が大きな懸念をもたらしています。核の危険が高まっている今だからこそ、7月に国連で作られた核兵器禁止条約に注目し、これを生かすための議論をすべきです。9月20日には国連総会で核兵器禁止条約の署名式が行われます。ここから、多くの国々が署名・批准して、核兵器禁止条約を早期に発効させることが重要です。核兵器禁止…
9月20日、核兵器禁止条約の署名式に参加しました。初日だけで50カ国が署名したことは、素晴らしいスタートです(NHKの報道、朝日新聞の報道などご参照。署名・批准国のリストはこちら)。これから日本に帰ります(明後日23日には、国連大学で核兵器禁止条約に関するNGOのシンポジウムが開かれます)が、今回の核兵器禁止条約署名開始の意義につ…
8月29日、モンゴル・ウランバートルで開催された第3回「ウランバートル・プロセス」の会合において、『Reflections on Peace and Security Northeast Asia(北東アジアの平和と安全保障に関する考察)』と題する計167ページの本が出版されました(英語)。ウランバートル・プロセスとは、南北朝鮮を…