集団的自衛権問題研究会を立ち上げました-『世界』7月号の「6つの論点」をご覧ください

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 安倍政権は、集団的自衛権の行使を認めるための閣議決定を行う、そして早ければ今国会中(あと10日間)にも閣議決定を行いたいとの意向を強めています。安保法制懇の報告書が出て首相が基本的方向性を示してから、まだ1カ月しか経っておらず、与党協議も始まったばかりです。そもそも閣議決定によって憲法の解釈を変更するということ自体が重大な問題をはらんでいます。しかも、これは平和憲法の根幹部分を大転換させようという企てであり、性急な閣議決定が許されるものではありません。国会においても、国民各層においても、幅広く、徹底的な議論が必要であることはいうまでもありません。この問題に関する日本の選択が、外交関係および国際社会に対して与える影響についてもしっかりとした分析が欠かせません。

 そのような議論を促進させることを目的として、このたび有志により「集団的自衛権研究会」を発足させました。そして、集団的自衛権問題に関する基本的な事実と論点を、憲法解釈変更による行使容認論に批判的な観点から整理し、広く提示していきたいと考えています。

 その最初の取り組みとして、去る6月8日に発売された岩波書店『世界』7月号に、「集団的自衛権 事実と論点」(上)として、基本的な6つの論点を整理し、発表しました。詳細は以下の通りです。同誌同号に掲載されている集団的自衛権問題に関する他の多くの論文と合わせて、ご覧いただければ幸いです。(下記、研究会の連絡先までフィードバックなどいただければ幸いです。)

 研究会ではさらに活動を進め、同誌次号にも(下)としてさらなる論点を整理し発表していきたいと思います。その間にも、今国会中の閣議決定をめぐって情勢は予断を許しません。歴史的な岐路にある今日の日本が、軽々しい議論によって選択を誤ったという評価を後世に下されることのないよう、真摯で活発な議論をいま起こしていこうではありませんか。

『世界』7月号より-----
http://www.iwanami.co.jp/sekai/index.html
集団的自衛権 事実と論点
(上)
集団的自衛権問題研究会
 いま、日本の「戦後」は岐路に立たされている。安倍政権がめざす集団的
自衛権の行使容認は、戦後日本が憲法のもとで掲げてきた平和主義に、取り戻し
のつかない重大なインパクトを与えうる。
「集団的自衛権問題研究会」は、憲法解釈の変更による集団的自衛権の行
使容認がはらむ問題点を明らかにし、全国的な議論を促すため、今年5月に発足
した。研究者、ジャーナリスト、NGO関係者らの参加のもと調査と研究を進めて
いる。
 5月15日の安全保障の法的基盤の再検討に関する懇談会 (安保法制懇) の
報告書提出と安倍首相による「基本的方向性」発表をふまえ、現在与党協議が行
なわれている。夏までに閣議決定をめざすとの報道もあるが、きわめて重大な問
題であり、期限を区切ることなく、徹底的に、かつ慎重で広範な論議が望まれる。
論点と事実の整理を行なった本稿が、論議の参考となることを願う。

1.集団的自衛権の行使容認を国民は求めているのか
2.集団的自衛権はどのように行使されてきたか
3.憲法の解釈を閣議決定で変更することの問題とは
4.自衛隊が他国の戦争に参加していくのか
5.米国との関係は強化されるのか
6.平和国家としての国際的地位が失われるのではないか

集団的自衛権問題研究会のウェブサイト----
http://shudantekijieiken.blogspot.jp/

集団的自衛権問題研究会の連絡先----
shudantekijieiken[a]gmail.com

川崎哲

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