歯止めがないし、説明にもなっていない-集団的自衛権をめぐる国会審議についてコメントしました

 去る7月14~15日に国会で集団的自衛権問題に関する集中審議がありました。審議初日の夕方に、共同通信の取材を受けたのでコメントしました。その記事が全国の地方紙向けに配信され、7月15日付の南日本新聞等に「不安払拭されぬ-識者の見た集団的自衛権審議」「歯止めの曖昧さ指摘」という見出して掲載されたようです。私は次のようなことを述べました。
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(南日本新聞のほか、東京、信濃毎日、岐阜、高知、沖縄タイムスの各紙に掲載されています)

***(以下、記事引用)***
 非政府組織(NGO)「ピースボート」の川崎哲(かわさき・あきら)共同代表は、学者らでつくる「集団的自衛権問題研究会」の代表を務める。川崎氏は「安倍さんは『(日本は)何もしなくていいのか』と繰り返し、自分の言いたいことを言うだけ。国民に向けた説明になっていなかった。運用次第でどうにでも解釈できる余地が多く、混迷を深め不安をあおっただけだ」と断じた。
 さらに「必要最小限度、限定的と主張するが、例えば機雷掃海で『こういう場合には撤退する』という線引きの説明はなかった。何が歯止めなのか議論が深まっておらず、このまま自衛隊法などの法改正に突き進むのは危うい」と指摘した。
***(記事引用おわり)***

 自公協議の結果、文面上は「限定的」「必要最小限度」といったことを強調する閣議決定になったことは確かです。しかしそれが実際のところ何を意味して、どこまでが許容され、どこからは認められないことなのか、という具体的な線引きは、国会審議を聞いていても不明確でバラバラです。安倍首相のいうことと、公明党のいうことと、自民党タカ派議員のいうことは、それぞれちょっとずつニュアンスが違う。内閣法制局の答弁も若干違うように聞こえます。とりわけ機雷除去とか、集団安全保障としての武力行使にどこまで踏み込むかといったあたりに、一貫性がみられません。実際、その辺を性急な与党協議においてグジャッと力業で妥協・合意に持ち込んでしまったわけですから、政府内でもいまだ明確ではないのでしょう。
 このままのいい加減な状態で、関連法審議の個別論には入れないと思います。
 ちなみに機雷除去は、2012年のアーミテージ・ナイ報告が提言している重要項目の一つです。原発再稼働も然り。安倍政権は、とにかくアーミテージ・ナイ報告の勧告を一生懸命履行することを基本方針にしているようにも見えます。

 集団的自衛権問題研究会の活動にもご注目ください:http://shudantekijieiken.blogspot.jp/

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