川崎哲のブログ

アクセスカウンタ

zoom RSS ジャパンタイムズに論説が掲載されました

<<   作成日時 : 2010/04/28 11:33   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

 4月20日のジャパンタイムズに私の論説記事「Nuke ban must apply to all」(すべての核を禁止せよ)が掲載されました。この記事は、昨年以来の日豪核委員会(ICNND)、日本政府との意見交換、オーストラリアや米国のNGOとの意見交換などから考えたことを、NPT再検討会議の前のタイミングで投稿したものです。もともと日本語で書いて、原子力資料情報室のフィリップ・ワイトさんに翻訳してもらいました。以下は、翻訳する前のもともとの原稿です。翻訳・編集の過程で少し変えましたが、だいたいの内容は以下の通りです。ご参考までに。

http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/eo20100420a1.html
Tuesday, April 20, 2010
Nuke ban must apply to all
By AKIRA KAWASAKI
Special to The Japan Times


画像


-----

 オバマ政権は「核態勢見直し(NPR)」と呼ばれる新しい戦略のなかで、非核保有国に対しては核を使わないと宣言し、注目されている。しかし、この問題をめぐって日本やオーストラリアを巻き込んで行われてきたこれまでの議論に関わってきたNGOとしては、きわめて不十分と評価せざるをえない。

 すでに1995年に、核不拡散条約(NPT)に加盟している非核保有国に対しては原則として核を使用しないということを、米国を含む核保有国は宣言していた。「消極的安全保証」と呼ばれるこのコミットメントに反して、ブッシュ政権下では核兵器の役割を大幅に広げる戦略がとられてきた。オバマ大統領の新戦略は、本質的には、1995年に立ち戻るというものにすぎない。

 これよりもさらに進んで、核兵器の役割を核攻撃の抑止という「唯一の目的」に限定し、生物・化学兵器など核以外の脅威に対しては核の役割を否定すべきであるという国際的な提言があった。日本とオーストラリアが主導した「核不拡散・核軍縮に関する国際委員会」(ICNND)は昨年12月、この「唯一の目的」政策をすべての核保有国に勧告した。しかし、オバマ新戦略は、これを明確に採択するには至らなかった。

 日本では、もともと核の先制不使用論者として知られる民主党の岡田外相が、ICNNDの「唯一の目的」勧告を前向きに協議しようと国内外に表明した。200名を超える日本の国会議員がこれを支持する書簡をオバマ大統領に出した。ところが、日本の官僚たちは非常に慎重だ。昔ながらの冷戦型思考の安全保障専門家たちの影響力が、とても強い。米政権内もそうであったと伝えられるが、日本でも、軍縮派と現状維持派の攻防がある。市民社会の願いに反して、政府内では核の現状維持派がきわめて強い力をもっている。

 こうした抵抗を背景に、日本とオーストラリアの政府が3月に発表した公式政策パッケージからは「唯一の目的」への言及が削除された。申し合わせたかのように、4月のアメリカのNPRも、「唯一の目的」の採択を回避した。

 それでいて彼らは、これから核を持とうという国には容赦ない。オバマ新戦略によれば、NPTを遵守しない国に対しては核使用もありうるという。イランの核疑惑はたしかに深刻な懸念だが、誰が彼らの「不遵守」を認定するのか。5核保有国が拒否権を握る国連安保理が、それを公平に認定できる機関といえるのか。NPTが定めるもう一つの義務、すなわち核保有国の軍縮義務が守られているかどうかを、誰が認定できるのか。核保有国に対してきわめて紳士的な日本政府はいま、安保理議長としてイランへの追加制裁に躍起だ。

 原点に立ち返るべきだ。誰の手によってであれ、核の使用は人類が許容できない非人道的な結果をもたらす。被爆国の市民はそのことをよく知っている。持つ国に甘く持たない国に厳しいNPTでは、限界がある。核兵器そのものを非合法化しなければならない。国連の潘基文事務総長は、「核兵器禁止条約」を議論しようと提唱している。日本の市民社会は、このようなイニシアティブをとる世界のいかなる国や機関とも協力を惜しまない。

----

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
ジャパンタイムズに論説が掲載されました 川崎哲のブログ/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる