[2013.3] 除染は何のためか

 被団協新聞の連載コラム(非核水夫の海上通信)、3月号に以下の文章を寄せました。

除染は何のためか

 「手抜き除染」が問題になっている。手抜きが許されないのは当然だが、そもそも除染とは何のためのものか。
 11年10月に国際原子力機関(IAEA)が福島を視察した際の除染に関する報告書がある。日本語で「除染」というが、英語では改善(remediation)と汚染除去(decontamination)が別概念で、IAEAは主に「改善」を論じている。住民の被ばくを下げるという結果のために何をするのが効果的か、という思考が貫かれている。IAEAは効果のない過剰な除染には冷ややかだ。例えば森林を除染しても、効果は低いわりに大量のゴミが出る。行き場のないゴミが溜まることは住民を危険にさらすと指摘している。
 原発推進組織IAEAの主張をうのみにはできないが、この思考には学ぶべきものがある。被ばく低減には、いわゆる除染だけでなく避難や立入禁止の拡大が必要かもしれない。マニュアル通りの除染が終われば解決という話にはならない。(川崎哲、ピースボート)

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