[2014.4] ブルネイの被爆首相

 被団協新聞の連載コラム(非核水夫の海上通信)、4月号に以下の文章を寄せました。なお、ピースボートのウェブサイトやおりづるプロジェクトのブログ、ブルネイタイムズの報道記事("Japanese bomb survivors visit Brunei counterpart," March 21, 2014)などもご参照ください。

ブルネイの被爆首相
 ピースボート被爆者航海で訪れたブルネイで、広島の被爆者である同国の初代首相ペンギラン・ユスフ氏に面会する光栄を得た。現在92歳のユスフ氏は1944年に南方特別留学生として来日、広島文理科大で学ぶ最中に被爆。帰国後、英植民地下で憲法起草に関わり、66年に初代首相に任命された。同国の豊富な天然ガスの対日安定供給に道を開いた。
 ご高齢のため口数は少なかったが終始笑顔で「日本語は忘れてしまいました。また行きたいなあ」とくり返しておられた。ご自宅には日本人形や富士山の絵が飾られ、日本好きの様子がうかがえた。
 南方特別留学生とは日本帝国政府が当時支配した東南アジアの若者たちを国費で招いた制度だ。日本軍の護衛で海を渡ってきた。富士山にも登ったという。同じ広島の当時の女学生の記憶が「校庭の砂鉄をかき集めたこと」だったのとは対照的で、考えさせられること大であった。(川崎哲、ピースボート)

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